研究内容

キチンナノファイバー・キトサンナノファイバー

キチンナノファイバー・キトサンナノファイバー

キチンとは、カニやエビ、昆虫の外皮、あるいはキノコを含む菌類の細胞壁の主成分であり、これらの生物は骨格を支える構造材としてキチンを作り利用しています。キチンはアセチルグルコサミンという単糖が直鎖状に連結した天然の多糖類であり、木や植物の主成分であるセルロースの繰り返し単位はグルコースなので互いに類縁体の関係にあります。地球上の生物資源として最も量が多いのはセルロースですが、キチンも次に量が多い生物資源となっています。

キチンナノファイバーとは主にカニ殻から作った新素材であり、簡潔に言うと、キチンをナノサイズまで小さくすることにより作ることができます。キチンナノファイバーは伸びきり鎖の結晶であるため、構造的な欠陥が少なく、高強度、高弾性、低熱膨張などの優れた機械的特性をもちます。よってキチンナノファイバーの物性を活かす用途として素材を強化する補強繊維が挙げられます。またキチンから作られるキトサンもナノファイバー化することで、機能性コーティング、接着剤への添加剤としての用途の 他、化粧品、医療分野、電気、電子、光学分野など幅広い工業用ニーズへの対応が可能になります。

また一方で植物由来のセルロースナノファイバーと差別化するとすれば、大きな特徴は生体相溶性、生体機能であると言われています。キチンおよびキトサンは創傷や火傷の治癒が知られており、その効果を活かした医療用材料が製品化されています。

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